ただの事業担当者から見た世界

某私立大学理工学部→生体工学研究室→通信系研究所→通信インフラ会社(←いまここ)思ったことを徒然に書いていこう。

NTTを辞めました

ついに来てしまった退職エントリ
人のをぼーっと見てるだけではと思ったので
自分でも書いてみる

私自身、NTT研究所と呼ばれるNTT持ち株会社に所属する研究員でした。
現在は一応武者修行ということで事業会社(東西とかドコモとかそういうところ)にいます。
そんな自分がなぜ辞めるのか頭の整理

なぜ辞めるのか

端的には二つのことから辞めるに至りました。

  • キャリアチェンジする基準を満たしたから
  • 違うキャリアの場合、他社の方が魅力的だから

ということです。
キャリアチェンジする基準は以下の二つを考えていました。

  1. アカデミアを目指せなくなった
  2. 研究者以外として一定の業績ができた

アカデミアを目指せなくなった

入社当時から、アカデミアを最終的に目指していることから商用化開発ではなく。
なるべく論文がかける研究よりのところを志望しておりました(細かい分野は割愛)。
内定時も研究能力を期待しているから、研究をしてほしいと言われていた
しかし、初期配属はガチガチの政府系システム開発のチームで、希望と1ミリもかすってないところでした。
まぁ、別に初期配属ガチャでカスを引いただけと考え意思を上に伝えながら3年間開発マネジメントを中心に様々学びました。
その間にも部署の解体を2回経験しその度にコア研究チームかと思ったが毎回開発チーム
このへんで薄々「アカデミックへの道は険しいな、別のことも考えないと」と思っておりました。
その間に行きたい部署へのロビー活動をしたりしていいとこまでいったところでいわゆる事業部門への異動がありました。
人事曰く「これを乗り越えれば次は前から希望していた研究できる部署にいけるよ」とのこと。
事業会社で2年強過ごし次にある程度希望を聞いてくれるなど配慮していただける人事を打診されました。
しかし、この時すでに「今から新たな分野の研究に挑戦しキャッチアップし、先を拓くにはキャリア的に無理がある」
と考えるに至りました。
そしてこの時に、今からアカデミアに行くという道はかなり険しすぎると考えたのです。
また、研究所においても実際に研究できる人や時間はひと握りの恵まれた人たちだけのものという実態も
かなり実感と経験としてあったので今後の人生をかけるにはリスクが高すぎると判断しました。

研究者以外として一定の業績ができた

研究所でありながら、研究以外のことに色々手を出していたこともあり
開発マネジメントやデザイン思考、イベント運営など色々な経験できたました。
そして事業では実際のサービスオーナグループにおいてサービス運営に関する様々な経験をすることができました。
サービス企画・プレスリリース
大規模実証実験の企画・遂行や開発チームのリーダーなどなど事業推進者としてそこそこの経験と成果を残すことができたのです。
この時点で事業推進者としてさらにキャリアを高めて行くという方向性が強くなってきました。

違うキャリアの場合、他社の方が魅力的だから

私の置かれた状況では、NTTグループ内で事業推進者として活躍を目指すということが有力な選択肢だと思います。
しかし、私の興味志向がWebサービスの要素を多分に含みNTT特有の計画経済ではことが進まない分野だったのです。
その志向の違いは意思決定構造・スピードや社内文化、社内環境などかなりWebサービスでスタンダードな考え方と
NTTとは違う要素が多くNTTでは今後この分野で成果をあげて行くにはあまりにも困難だと考えました。
私はあくまでも「意思決定が遅いのであったり、社内開発環境の制約が厳しい」ことが悪いことだとは思いません。
インフラやとして社会に果たすべき役割を考えたらその構造であることは理解できます。
ただ、webサービス業界のような変化が激しく一瞬で市場が蒸発したり淘汰される世界には対応できない。
とは考えております。
運よくオファーをもらった会社ではそのようなことへ対応できる環境や対応してきた実績
むしろ変化を起こした側であるという歴史もあり
全く正反対の環境であるがこれからのキャリアを考えた場合多くの経験と実績が必要になると考え次の会社に
移ることにしました。

他の理由

他にも色々な複合的な理由はありました。
かなりオトナ語に変換しますが

  • 給与水準が(求められるスキルの割に)あまり高く無い
  • 新規サービス/事業が軽んじられた評価体制
  • 技術を軽視する環境で有能なエンジニアがどんどん辞めてしまっている
  • 異動に伴い転居が発生するがそれを受容できるライフスタイルでは無い

次はどんなことをするのか

次の会社はWebサービス系の会社となります。
会社規模はそれなりに大きく、コミュニケーション事業やAIプラットフォーム事業、決済事業などなど手広く行なっております。
その中で私はAIプラットフォーム事業でテクノロジーの側面から事業を推進するポジションとのことです。

NTT(研究所)に対して思うところ

NTTの研究所は優秀な人たちが非常に多くおり
仕事の難易度も高いものも多くてそれなりに楽しかったです。
辛いこともたくさんありました
しかし、今の世の中では中央研究所モデルは困難なことが多くありすぎているように思えます。
研究内容・分野によって違いますが現在、NTTは法律により事業会社を分社化されそれの"基盤的"研究開発を
行うことがミッションでありながらその基盤とは2社以上の事業会社に利用されることになっており
サービス系の研究においては研究をやりにくくしてしまっているように感じました。
サービスというある程度目的ドリブンの研究開発において"2社以上"となるとある程度、似た目的を持ったサービスを
2社以上検討していることが求められさらに研究成果を事業に転化するには長い(社内調整)期間が必要になってしまいます。
そのため、基礎研究のように事業応用が強く期待されていない分野であったり
ネットワーク研究のような制御可能な計画経済としての応用研究や事業会社との長期的パートナーシップを持った研究以外は
かなりハードルが高いように感じました。そして、それを越えるためにパワーポイントを多用した長い長い社内調整政治が必要になってきてしまいます。
しかし、社会人生活をスタートする上で様々なことを学ばさせていただけれました。
ただやはり、内定時の殺し文句を反故にした配属は今後の不幸の再生産をしないためにもやって欲しくないです。